片付けができない?自分のことは棚に上げましょう

昔、私がまだ駆け出しの営業だったころ、他所の営業所長がこんなことを言っていました。

「自分にできないことでも、営業マンにはやらせないといけない。
 自分ができないことだから、あなたもできなくていいですよでは、自分以上の営業マンは育たない。
 だから私は、自分のことは棚に上げるんです。
 マネージャーの基本は、自分のことを棚に上げることです」

なるほどと思いました。
確かに、自分にできないことをプレイヤーにさせられないのであれば、金メダリストを育てられるのは金メダリストだけということになりますが、実際にはそんなことはありません。
金メダリストのコーチは、明らかに自分より優秀な選手に、自分にはできないことを要求しているわけですから。

私は営業上がりの会社役員ですが、ポジション的に、営業以外の業務も管掌します。
営業以外の社員(例えば管理系)にも、当然のように注文をつけます。
私、その業務やったことないんですけど、ここでもやっぱり「私には無理だからあなたたちにも強制しないよ」とは言えません。

子どもの教育や躾においても同様です。
自分が勉強苦手だから、子どもに勉強させられない……そんなことはありません。
いいんです。自分のことは棚に上げて。
あなたがあなたのお子さんにとって勉強が大事だと思うのなら、その重要性を説いて勉強させればいい。
まあ、理想は「勉強は楽しい」と思ってもらうことではあるのですが。

自分は片付けが苦手、でも子どもには片付けを覚えさせたい……別にいいじゃないですか。
しれっと片付けさせればいいんですよ。
学校や幼稚園でもやってることでしょうから、それを家でもやらせるだけです。
言うこと聞かないなら、前回お話ししたように第三者の力を借りてもいい。

子どもが自分より立派になってくれたら、それは単に嬉しいじゃないですか。
育児もマネジメントも同じ。
自分以上の人を育てるために、自分のことは堂々と棚に上げましょう。


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